人に訴えかけるときにやってはいけないことがあります。しかし残念なことに、やってはいけないことをしている人も多く見かけます。
特に、人前で話す仕事の人や、動画で何かを伝えようとしている人は、気を付けるだけで結果が大きく変わることがあります。
人を口説くとき、あなたは原稿を見ますか
元ソニーのCEOの出井氏は、同社創業者の一人である盛田氏に
あるとき「盛田さん、スピーチのときになぜ原稿を見ないんですか」と思い切って聞いたところ、「人を口説くとき、あなたは原稿を見ますか」と、言われてしまいました。
(出井伸之著「非連続の時代」より)
ソニー創業者の一人である盛田昭夫氏は、人前で話をするときに原稿は読まなかった。だから、そのスピーチは説得力を持っていたわけです。
話をするということは、相手に伝えるということで、話し手が見るべきものは原稿ではなく、伝えたい相手であるべきなのです。
あなた自身を視覚的に印象づける
D.カーネギーは、話の中身を視覚的にイメージさせて、鮮明に映像を呼び起こして伝えること。
つまりスピーチであれば、話の内容をイメージしてもらうことと同時にあなた自身を視覚的に印象づけることが、非常に重要だということを言っています。
「視覚的に訴える力を磨きあげなさい」
(D.カーネギー著「カーネギー話し方教室」より)
優秀な経営者はプレゼン能力に長けている人も多いです。一流企業の新商品が発表されるときなど、毎回工夫された形で話をされています。
下を向くな、原稿を見るな
では、インターネットビジネスだとどうでしょう。
最近では動画配信している人も多くなりました。何かを訴えかける映像を配信しているのに、下を向いて原稿を見ながら話している人や、ただの雑談のような映像をアップしている人もいます。
中には、パソコンを広げて原稿を見ながら話している人さえ見かけることがあります。(それなら音声だけの方が良いような気がするのですが)
とは言っても、しっかりと訴えかけるのがうまい人もいます。
名前はここで挙げませんが、インターネットビジネスで有名な人も訴えかけるのがうまいです。
話している内容は自分なりの言葉でしょうが、見ていて・聞いていてイメージがわくスピーチです。勉強になる部分も多いです。
私自身も人の前で話す機会があるわけですが、原稿というものはほとんど見ません。話しの流れ的なものだけです。あとは、前もって繰り返し練習して、頭に叩き込んで覚えているわけです。
まとめ
今回なぜこんな話になったかというと、先日不動産業者との打ち合わせがあったのですが、そこで話をしたところがほんとにひどい。
(業者間の取引で業販というものです)物件を扱わせてほしい、紹介させてほしいという話は、不動産業界なら当たり前のように飛び交うわけですが、
- 「うちはこれだけ販売する力があって・・・」
- 「月間これくらいの紹介ができるので・・」
という、データまみれの話をされても、まーーーーーーーったく心が動きません。
パソコンのモニターや資料を見ながら話をするなら、電話で良くない!?とも思ったわけです。
これらを踏まえて感じたことは、もし人前や動画などで誰かに訴えかける機会があった場合、あらかじめ原稿は頭に叩き込んでおいて、相手に訴えかけることを中心に考えると、良いモノが出来上がるのではないかと思う次第です。