あなたは、説得力を高めたいと思うことはありませんか?
何かを伝えるとき、提案するとき、特に相手に納得してもらいたいときには「理由」を添えるだけで説得力が格段に上がります。
例えば、友人に「この本読んでみて」と言うのと、「この本は〇〇について詳しく書かれていて、私の考え方が変わったから読んでみて」と言うのでは、後者のほうが読んでもらえる可能性が高いですよね。
これは「理由付け効果」と呼ばれるもので、人間の心理として理由があると納得しやすい傾向があるからです。
特にビジネスやマーケティングの世界では、この「理由」が非常に重要です。
「今だけ値引きします」よりも「仕入れ価格が下がったので今だけ値引きします」のほうが説得力がありますし、信頼性も高まります。
また、「期間限定」だけではなく「在庫整理のため期間限定」というように、なぜそうなのかを明確にすることで相手の理解を促します。
この「理由」は別に長く複雑である必要はないんですよね。シンプルで明快な理由のほうが相手に伝わりやすいです。
ただ、理由を付けるときに注意したいのは「嘘をつかない」ということ。
嘘の理由を伝えても一時的には効果があるかもしれませんが、それがバレたときの信頼の失墜は取り返しがつきません。
また、あまりにも当たり前すぎる理由や、相手にとってメリットのない理由は効果が薄いです。
「値下げします。理由は売上を上げたいからです」
これでは自分本位の理由で相手にとっての価値が見えませんよね。
「新商品の入荷に向けて在庫スペースを確保したいため、現行商品を特別価格でご提供します」
こんな風に相手にとってのメリットと結びつく理由のほうが効果的です。
日常生活でも「なぜそうなのか」「なぜそうすべきなのか」という理由を添えるだけで、相手の納得感は大きく変わります。
子供に「早く寝なさい」と言うよりも「早く寝ると背が伸びるから早く寝なさい」と言ったほうが効果的なのと同じです。
ビジネスの場面でも相手に何かを依頼するときは「〇〇の理由で」と添えるだけで相手の受け入れやすさが変わりますし、商品やサービスを紹介するときも「なぜそれが良いのか」の理由を明確に伝えることで購買意欲が高まります。
理由は人を動かす大きな力を持っています。ぜひ日常のコミュニケーションやビジネスの場で意識してみてください。
「なぜなら」という言葉を使うだけでも、相手の受け取り方は大きく変わるものですよ。
ただし、理由だけを並べて長々と話すと逆効果になることもあります。相手が求めている情報とあなたが伝えたい内容のバランスを考えながら、適切な「理由」を添えていくのがポイントです。
相手を説得したいと思ったら、まずは「なぜそうなのか」の理由を明確にして伝えてみましょう。きっと今よりも伝わりやすくなりますよ。
それでは。