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知らないと損をすること

世の中には知らないと損をすることがたくさんあります。たとえ相手に悪意が無くても、あなたに対して、一から十まで全て丁寧に説明してくれるとは限らないからです。

 

ブラック企業のやり口を垣間見た

つい先日、労務に関する相談がありました。

相談と言っても、私は社労士ではないので何かの書類作成や手続きを代行する訳ではありません。単に会話の中で出た内容の一部だと思ってください。むしろ、いろいろと面倒にならないようにフィクションということで話します。

契約社員として働いている方の話です。
名前は「Aさん」としましょう。

今こんな緊急事態宣言による自粛状態なので、Aさんが働く会社でも出勤調整(制限)がかかってしまい、まともに仕事にも行けないような状態です。

Aさんの雇用形態としては正社員ではなく契約社員という形。社会保険や雇用保険も入っている状態で、自粛が始まる前はAさんも週に4-5日ほど仕事に入っていました。

4月に入って緊急事態宣言が発表されてから様子はガラッと変わりました。これまで入っていた勤務(シフト)日数を大幅に減らすよう会社から言われたのです。

とりあえず出勤可能な日は出勤するものの、出勤日数を増やそうと出勤希望を出しても増やしてもらえない状態です。

緊急事態宣言が発表されていること重なり、4月の仕事は週に2-3日ほどになりました。

Aさんも「まあ1ヶ月ぐらいだったら仕方ない。」

このようにAさんは何とか4月をやり過ごしたのですが、5月に入ってみるともっと酷い状況が待っていました。

「5月の勤務できる日数は5日間だけ」

4月以上に出勤日数に制限が掛かり、最終的に出勤できる日数は5日間だけになったそうです。当然ですが、会社からはテレワーク推進もなければ、行政からの援助を受けるつもりもない。

よぴ
ま、いわゆる外ヅラ気にしてメンツを保つことが優先ってやつです。こういった企業に勤めていて、休みたくても休めない人も多いのではないでしょうか。

さすがにAさんもそのままじゃ生活できないということで、今まで使わずに残しておいた有休申請をしようとしました。当然ですよね、1ヶ月で5日間しか入れないのならば税金や保険なんかでマイナスになる可能性もありますし。それ以前に生活ができない。

しかしながら、有給申請は受け入れてもらえず、5日間の出勤できる日数内であれば、その日を有給に変えることはできるけど、それ以外の日数を有給によって増やすことはダメだと会社から言われたのです。

完全にAさんは生活が出来なくなってきた状態。

 

この状態で私に相談

話を聞いていればかなり無茶苦茶な会社なのですが、会社名を聞いて調べてみるとある程度大きい会社で従業員も多そうです。ただ、テレワークとなると難しいのかなと思うような業務形態でした。ホワイト認定されているとは思えないほど、今回の話はブラックですけどね。

私が確認した点としては、

  • その出勤日数制限の指示は誰が出したものなのか?
  • 休業手当はないのか?

この二点です。

出勤の日数制限は直属の上司がその上のお偉いさん(部長らしき人)から言われて部署全体で制限されているとのこと。そして、休業手当はないということがわかりました。

労務に詳しい方だとこのあたりでピンとくるかもしれませんが、おかしいことだらけです。

  • 出勤日数が大幅に減らされている
  • そして、その日数の中でしか有給が使えない
  • 会社都合なのに休業手当はない

Aさんに会社と戦う気があるのかないのかを軽く確認して、その後にとった行動としては、会社で労務を担当している部署に連絡して何点か確認してもらいました。

  • 出勤が減らされているが休業手当などの補償を会社としてやっていないのか?
  • また、今後その予定はあるのか?
  • 「会社として」有給が本当に使えないのかどうか?

を再確認してもらうこと。

労務担当部署からの回答としては、

  • 会社として休業手当などの保証は今後も予定していない
  • 有給の提出は「会社としての公式アナウンスとしては」出勤制限に関係なく利用可能
  • ただし、部署のトップから有給承諾の印鑑をもらえないとダメ。

と、会社の方針としてはきれい事を貫こうとしつつ、責任のなすりつけ合いでうやむやにされている状態です。

Aさんもギリギリの生活が続く中で、会社内だけでは解決できそうになかったので、次のアクションとしては、労働基準監督署への相談です。Aさんもなるべく事を大きくしたくないとのことで、相談という形で連絡してもらいました。

よぴ
今の時期って電話もめちゃくちゃ繋がりづらいみたいですね。いろんな人が悩みを抱えつつ、解決に向けて相談しているのかなぁと思いました。

その3日後、Aさんから連絡がありました。

相変わらず出勤日数の制限はかかったままですが、出勤日数の制限に関係なく有給が取れるようになったとのことです。会社も事を大きくしたくなかったんでしょうね。

それでも厳しい状況には変わりないですし、有給使い切ったらどうするの?って話になりますので、根本的解決をするためにAさんには他の仕事を探したり、もし現状の職場で耐えるのであれば、行政の制度などもフルに活用するようにと伝えて終わりました。

 

世間体ばかりを気にする企業が滅びるのは時間の問題か?

権利や義務ばかりを主張する労働者の扱いも嫌なものですが、最低限利用できるものであれば利用すべき事態になっていると思いますので、有給を利用したい場合などは積極的に動いた方がいいですね。

私はどちらの敵でもなければ味方でもないですが、自分だけ助かればいいやと思っているような会社や経営陣であればとことん攻めた方がいいと思いますけどね。

これだけ多くの人が苦しんでいるにも関わらず、保ち続けたいメンツってなんなのかわかりません。

国や行政が手助けしてくれると言っているのですから、うまく頼った方が賢明だと思います。行政に頼ることで体力の無さを外に知られるのが怖いのでしょうね。

もし行政に頼らない形で企業のメンツを保ちたいのであれば、好きなだけ出勤させるだけの体力がある場合のみカッコつければいい。働くスタッフは使い捨ての駒じゃないですからね。姑息な手段で無知な人を欺こうとするのではなく、どっしりと構えておいてほしいものです。

 

まとめ

世の中には知っておくと損をしないことがたくさんあります。

中でも、労務、税金、法律に関することは人生に大きく影響することがあるので、すべてを暗記する必要はないですが知っておくと良いことが多いです。(もしくは自分で学ばなくても詳しい人を近くに置いておくのもいいですね)

そもそも、年次有給休暇は労働者の請求する時季に与えられるものですので、仮に有給を使って休むように指示されてもおかしな話ですので気をつけましょう。

私の元にもコロナに乗じた数々の怪しげな話や面白そうでネタになる話が溜まってきたので、またこの時期が落ち着いたらオフ会やセミナーのオフレコ話として話そうと思います。

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よぴ(管理人)

サイト「インターネットビジネスの世界」運営者。ビジネスプロデューサー、著述業。メルマガやブログを書きながら、好きなことをしてのんびりと生きています。