予約ページはこちら、料金表はこちら、と案内のたびにリンクを送り直していると、友だち側も運営側も少しずつ疲れてきます。
LINE公式アカウントのリッチメニューを使うと、よく使う入口をトーク画面の下にまとめて置けます。先に結論を書くと、使いやすいメニューになるかどうかは、画像の出来より載せる項目を絞れるかで決まります。
項目の決め方から管理画面での設定、公開前の確認、公開後の見直しまでを順に整理しました。

リッチメニューはトーク画面の「次の行動」をまとめる入口
案内したい内容が増えると、予約ページ、問い合わせフォーム、サービス一覧、クーポンなどのリンクがトーク内に散らばります。
過去のメッセージをさかのぼらないと目的のページにたどり着けない状態では、運営側も同じ案内を何度も繰り返すことになってしまいます。
リッチメニューは、LINE公式アカウントのトーク画面下部に固定で表示されるメニュー機能です。
外部サイトや予約ページ、クーポンやショップカードなどLINE公式アカウント内の機能への入口をまとめられます。アカウントの種別や料金プランを問わず使え、機能の差もないのが嬉しいところですね。
作り方の結論は、画像制作から始めないことです。
まず「友だちに次に何をしてほしいか」を決め、必要なリンク先を用意します。その後、項目数に合うテンプレートを選び、画像とタップ時の動作を設定しましょう。
最後にスマートフォンでリンクと表示を確認してから公開する流れにすると、見た目だけ整っていて遷移先が分かりにくいメニューを避けやすくなります。
リッチメニューはパソコン版LINEとChrome版LINEには表示されません。管理画面はパソコンで操作していても、利用者側の見え方はスマートフォンで確かめるのがポイントです。
作り始める前にリンク先と優先順位を決める
リッチメニューには複数の入口を置けますが、置ける数を先に埋める必要はありません。公式コラムでも、情報やリンクを必要最低限に絞り、シンプルで直感的にする考え方が案内されています。
小規模事業であれば、まず次のような候補を書き出します。
- 予約ページ
- 問い合わせフォーム
- サービス内容や料金の案内
- 営業時間やアクセス
- よくある質問
- クーポンやショップカード
- WebサイトやSNS
この中から、問い合わせ対応の負担を減らしたいのか、予約完了まで迷わせたくないのか、サービス内容を先に読んでもらいたいのかを基準に優先順位を付けましょう。
予約が主目的なら、「予約する」を中心に置き、その前に確認してほしい料金表や注意事項を補助項目にする設計が考えられます。

最初に決めたい3つのこと
項目を書き出したら、作り始める前に次の3点を決めておきます。
- 誰にどの行動をしてほしいか
-
「初めての人にサービスを知ってほしい」と「既存客に次回予約をしてほしい」では、必要な入口が異なります。
- 遷移先が公開できる状態か
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予約ページや問い合わせフォームが未完成のままボタンだけ作ると、利用者が途中で止まります。URL、ページの表示、送信後の案内まで先に確認しましょう。
- 誰が更新するか
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キャンペーン用のメニューは表示期間を設定可能です。終了後に通常メニューへ戻す作業も発生するため、更新日と担当を決めておくと管理しやすくなります。
項目を増やしすぎない
情報を一度に詰め込むほど、利用者はどこを押すべきか迷いやすくなります。最初は利用頻度の高い入口に絞り、似た項目はリンク先のページでまとめる方が扱いやすくなるでしょう。
「初回相談」「通常予約」「変更・キャンセル」をすべて別ボタンにする代わりに、「予約・変更」の入口を一つ用意し、遷移先で選んでもらう設計も可能です。
どちらが適切かは、問い合わせの内容や既存の予約システムに合わせて判断しましょう。
ボタン名は「詳しくはこちら」ではなく、「予約する」「サービスを見る」「問い合わせる」のように、押した後の動きが予想できる表現にします。
迷ったら、公開前の実機テストで初めて見る人が戸惑わずに押せるかを確かめて判断するのがおすすめです。
LINE公式アカウントでリッチメニューを作る手順
ここではWeb版のLINE Official Account Managerを使う流れを整理します。管理画面の表示は更新されることがあるため、公開前に最新の画面と照らし合わせてください。
管理画面から新規作成する
Web版管理画面で対象アカウントを開き、「トークルーム管理」から「リッチメニュー」を選んでください。画面右上の「作成」をクリックすると、新規作成画面へ進みます。
最初に設定する管理用タイトルは、利用者には表示されません。「通常メニュー」「夏キャンペーン」「教室予約用」など、用途と時期が分かる名前にしておくと後から見分けやすくなります。
続いて表示期間を設定。表示開始後、利用者側へ反映されるまで時間がかかる場合があり、その時間は混雑状況や友だち数によって異なるので注意しましょう。
開始時刻の直前に作業を終えるのではなく、確認の時間を含めた予定にします。
テンプレートと画像を設定する
次に、項目数に合わせてテンプレートを選びます。テンプレートが分割するのはタップできるリンク領域であり、画像のデザイン領域そのものではありません。
一枚の画像の上に、複数のタップ領域を重ねて設定するイメージです。
画像の用意には、テンプレートに合わせて作った画像をアップロードする方法と、管理画面の編集ツールでテキストや画像、背景色、枠線、アイコンを配置する方法があります。
アップロードできる画像形式はJPG、JPEG、PNGです。必要な画像寸法は選んだテンプレートによって異なるため、作成画面のデザインガイドで確認してください。
画像内の文字は、スマートフォンで読める大きさにします。ボタン同士の境界が見えにくい場合は、背景色や余白、枠線で区切るとGoodです。
ブランドカラーを使う場合も、文字とのコントラストを優先し、どこが押せるボタンなのか判断できる状態を目指します。
各エリアのアクションを設定する
画像を用意したら、各エリアをタップしたときの動作を設定します。外部サイトや予約ページへのリンクのほか、クーポンやショップカードなどLINE公式アカウント内の機能へ誘導も可能です。
設定によっては、タップで決まった文言を利用者から送ってもらい、応答メッセージにつなげる使い方もできます。
URLまたはクーポンを選ぶ場合は、アクションラベルの入力が必須です。アクションラベルは最大20文字で、OSの音声読み上げ機能に使われます。
画像の見た目の説明ではなく、「予約ページを開く」「問い合わせフォームを開く」など、動作が分かる短い表現にするのがポイント。
すべてのエリアを「アクションなし」にすることはできません。画像上のボタンと実際のタップ領域がずれていると誤操作につながるため、プレビューだけで終わらせず、保存後に実機で各エリアを押して確認しましょう。
表示方法を決めて保存する
作成画面では、メニューバーに表示する文言と、利用者がトークルームを開いたときにリッチメニューを自動で表示するかどうかも設定できます。
自動表示を有効にすると、トーク画面を開いた時点でメニューが開いた状態になります。無効にするとメニューバーだけが表示され、利用者がそこをタップして開く形になります。
案内を目立たせたい場合と、トーク本文を広く見せたい場合で選び分けましょう。
設定内容は下書き保存と保存のどちらも選べます。表示開始日を先の日付にして保存すると、開始までは予約として管理されます。複数のメニューを使い分ける場合は、表示期間が重なっていないかも要確認です。
公開前にスマートフォンで確認したいこと
保存できたことと、利用者が迷わず使えることは別です。公開前に運営担当者以外の人にも見てもらうと、項目名や押せる範囲の分かりにくさに気づきやすくなります。
最低限、次を確認しましょう。
- スマートフォンのトーク画面で画像と文字が読めるか
- 各ボタンの見た目とタップ領域が一致しているか
- URLが正しく開き、目的のページへ移動できるか
- 予約フォームや問い合わせフォームが最後まで使えるか
- クーポンやショップカードの遷移先が意図どおりか
- メニューバーの文言で開閉操作が伝わるか
- 自動表示の設定が運用目的に合っているか
- 表示期間と、通常メニューへ戻す時期に誤りがないか
- アクションラベルが短く具体的で、画像を見なくても動作が分かるか
リッチメニューは、更新しても利用者へ通知は届きません。
配信時に通知されるリッチメッセージとは、この点が異なります。期間限定メニューへ切り替えたことを知らせたい場合は、メッセージ配信など別の方法で案内する必要があります。
表示されないという問い合わせがあったら、最初に利用端末を確認します。パソコン版LINEやChrome版LINEでは表示されないためです。
スマートフォンでも反映直後は時間がかかる場合があるので、公開設定、表示期間、自動表示、反映待ちの順に確認しましょう。
公開後はエリア別の反応を見て見直す
LINE Official Account Managerの分析画面では、リッチメニューのエリアごとのクリック回数や表示回数を確認できます。どの入口が使われているかは、項目の優先順位を見直す材料になります。
ただし、数字を見るときは次の条件を知っておく必要があります。
- 指定期間にクリックした人数が20人未満の場合、数値は表示されない
- 表示される値は推定値で、実際の数値と1%前後の差が生じる場合がある
- Messaging APIで設定したリッチメニューの統計は、この分析画面には表示されない
数件の差を細かく評価するより、一定期間で使われる入口とほとんど使われない入口を見分ける参考として扱う方が現実的です。
管理画面で作ったメニューとAPIで作ったメニューを併用する場合は、どちらの手段で設定したかを記録しておきます。
見直しでは、クリック数だけで結論を出さないことも大切です。予約ページが多く押されていても、予約完了まで進んでいない可能性があります。
リッチメニューの分析と、遷移先の予約・問い合わせの実績を分けて確認し、ボタン名、配置、リンク先の説明を一つずつ変えていく方法が考えられます。
リッチメニューが向いている運用と別手段がよい場面
リッチメニューは、予約、問い合わせ、サービス案内、クーポンなど、繰り返し使う入口をトーク画面に置きたい運用に向いています。
表示期間を設定できるため、通常メニューと期間限定メニューを切り替える使い方もできます。
一方、緊急のお知らせや一度だけ伝えたい内容は、常設メニューに載せるだけでは気づかれない場合があります。更新しても通知されないため、メッセージ配信など別の伝達手段を検討しましょう。
案内項目が多く、説明を読んでから選んでほしい場合は、リッチメニューにすべて詰め込まず、Webサイトの案内ページへまとめる方法もおすすめです。
予約条件が複雑なら、予約サービス側で説明、空き状況、受付を完結させ、リッチメニューはその入口に徹する方が管理しやすいケースもあります。
リッチメニューを作ること自体を目的にせず、トーク画面から次の行動までの迷いを減らせるかで採用を判断すると、迷いにくくなるでしょう。

まとめ
LINE公式アカウントのリッチメニューは、トーク画面下部に予約や問い合わせなどの入口をまとめる機能です。
作業は、目的と優先順位を決める、リンク先を整える、テンプレートと画像を設定する、各エリアのアクションを設定する、スマートフォンで確認する、の順に進めます。
最初から項目を増やさず、利用頻度の高い入口に絞ると見直しやすくなります。公開後は分析画面の条件を理解したうえでエリア別の反応を確認し、遷移先で予約や問い合わせが完了しているかも合わせて見てください。
まずは通常時に必要なメニューを一つ作り、実際の問い合わせ内容をもとに更新していくのが無理のない始め方です。

