記事が長くなるほど、読者は目的の場所へたどり着きにくくなります。目次を入れれば解決しそうですが、WordPressの目次プラグインは種類が多く、どれがあなたの更新方法に合うのか判断しづらいところ。
この記事では、目次の入れ方を自動挿入、ブロック配置、手動アンカーの3つに整理し、選ぶ前に確認したい点と、表示されないときの切り分け方までまとめました。
WordPressの目次は「更新のしかた」で選ぶ
長い記事に目次を入れたいとき、最初に決めるのはプラグイン名ではありません。どの記事に、誰が、どのタイミングで目次を置くのか。この運用の形が決まっていないと、機能表を見比べても判断の基準ができません。
先に結論を書くと、判断の軸は記事数と更新の担当者です。
多数の記事へ同じ条件で目次を出したいなら自動挿入型、必要な記事だけ編集画面で位置を決めたいならブロック配置型。
記事数が少なく、リンクを自分で管理できるなら、WordPress標準の見出しブロックにHTMLアンカーを設定して手動で目次を作る方法もあります。
この記事で例に挙げるのは、公式のWordPress.orgに掲載されている次の3つです。
- Easy Table of Contents
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見出しを解析して目次を自動生成するタイプ。投稿タイプごとの自動挿入や、記事単位での有効・無効も設定できます。
- Table of Contents Plus
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一定数以上の見出しがあるページへ、自動で目次を表示。ショートコードを使えば、位置や対象の見出し階層も個別に調整できます。
- SimpleTOC
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Gutenbergのブロックとして記事に追加する方式。見出しの最大階層などをブロック設定から調整します。
この違いを押さえておけば、機能の数だけで比べずに済みます。選ぶ基準が、自分の更新作業に合うかどうかへ移るからです。
目次があると読み手と運営者に何が変わるか
目次は、記事内の見出しへ移動するリンクをまとめたものです。
読者は全体の流れを先につかみ、知りたい節へ直接移動できます。効果が大きいのは、手順や比較、注意点がいくつも並ぶ長い記事。どこに何が書いてあるかを、本文を読み進める前に見渡せます。
運営者側にも変化があります。目次に同じような見出しが並ぶ、階層が不自然に深い、H2の次にH4が来る。こうした状態は、本文を開かなくても目次を見るだけで気づけます。
記事の見出し構造を見直すきっかけになるわけです。
目次を入れれば短い記事まで読みやすくなるとは限りません。見出しが2つしかない記事に大きな目次を出すと、本文へたどり着くまでの要素が増えるだけ。目次の有無より、表示する最低見出し数や対象記事を調整できるかどうかが効いてきます。
目次を機能させる前提は、本文が見出しブロックで組まれていることです。
太字の段落を見出しのように見せても、プラグインが見出しとして拾えるとは限りません。先に記事のH2とH3を整理してから、その構造を目次へ反映させます。
目次を作る3つの方法
目次の入れ方は、大きく3つに分かれます。違いは見た目ではなく、誰がどのタイミングで目次を置くかという管理の部分。
自動で任せるか、記事ごとに判断するか、すべて自分で書くか。この3択と考えると整理しやすくなります。
自動挿入型プラグイン
自動挿入型は、投稿や固定ページの見出しを解析して、設定した条件に合う記事へ目次を表示します。記事ごとに目次ブロックを追加する作業が発生しないため、既存記事が多いサイトや、複数人で更新するサイトで候補になりやすい方式です。
Easy Table of Contentsの公式掲載説明では、投稿、固定ページ、カスタム投稿タイプの見出しから目次を自動生成できると案内されています。
設定できるのは、対象の投稿タイプ、自動挿入、使用する見出し階層など。記事単位で目次を有効・無効にする切り替えも用意されています。
Table of Contents Plusも、長いページへ目次を自動作成するプラグインです。公式のインストール説明によると、初期状態では4個以上の見出しがあるページに目次が現れます。この条件は設定画面で変更が可能。
さらにショートコードを使えば、記事内の配置場所や含める見出し階層も個別に指定できます。
便利な反面、設定を有効にした直後から、意図していない過去記事にも目次が出ることがあります。最初は対象の投稿タイプと自動挿入の条件を確かめ、代表記事で表示を試してから範囲を広げるのが現実的です。
ブロック配置型プラグイン
ブロック配置型は、ブロックエディターで目次を置きたい場所に専用ブロックを追加する方式です。SimpleTOCの公式掲載説明では、SimpleTOCまたはTOCで検索してブロックを追加する手順が案内されています。
追加したブロックが、記事内の見出しをリンクの入れ子リストとして表示する仕組み。見出しの最大階層、番号付きか箇条書きか、折りたたみの有無もブロック設定から調整できます。
記事ごとに配置する手間はかかります。その代わり、この長文記事には必要、短いお知らせには不要という判断を、編集者がその場で下せる方式。自動挿入の条件をサイト全体へ広げたくない場合にも向いています。
SimpleTOCの公式FAQでは、すべての記事へ自動追加する簡単な方法は用意していないと説明されています。既存記事が多く、一括で目次を出したい用途では、記事ごとの配置作業が負担。ここが自動挿入型との分かれ目です。
見出しのHTMLアンカーを使う
プラグインを使わない方法もあります。見出しブロックへHTMLアンカーを設定し、そのアンカーへのリンクを箇条書きにまとめるやり方です。
HTMLアンカーは、ページ内の特定の位置を示す名前。リンク先を#contact-flowのように指定すると、そのアンカーを付けた見出しへ移動できます。
WordPress公式の見出しブロック資料が案内しているとおり、HTMLアンカーは見出しブロックの詳細設定にあります。リンクから長いページ内の目的地へ移動させる手順も、公式のページ内ジャンプ資料で確認できる内容です。
手動方式の良さは、プラグインを増やさずに始められること、そしてリンク名や表示文言を細かく決められることです。
一方で、見出しを追加・変更したときは目次リンクも自分で直さなければなりません。記事数が増えるほど、リンク切れや更新漏れの確認に時間を取られます。
3つの目次プラグインを用途別に見る
ここで並べるのは人気順ではなく、運用方法の違いです。
プラグインのバージョン、最終更新日、動作確認済みWordPressの表示は変わるため、導入時にはあらためて公式ページを確認してください。
| 候補 | 目次の置き方 | 向いている使い方 | 先に確認したい点 |
|---|---|---|---|
| Easy Table of Contents | 条件による自動挿入、記事単位の有効・無効 | 投稿タイプや記事単位で細かく対象を調整したい | 初期の対象投稿タイプ、自動挿入の設定範囲、使用する見出し階層、無料で使える機能の範囲 |
| Table of Contents Plus | 条件による自動挿入、ショートコード | 最低見出し数を決め、長い記事へ自動表示したい | 公式ページの最終更新日と動作確認済み環境、既存テーマとの表示 |
| SimpleTOC | Gutenbergの目次ブロック | 必要な記事だけ編集画面で配置したい | WordPressとPHPの最低要件、自動で一括挿入する方式ではない点 |
2026年7月21日にWordPress.orgの公式APIで確認したところ、Easy Table of Contentsは2.0.85、SimpleTOCは7.1.1、Table of Contents Plusは2411.1と表示されました。
最終更新日は、それぞれ2026年6月10日、2026年6月24日、2024年11月21日です。この数字だけで良し悪しは決まりません。
現在のWordPress、PHP、テーマ、ほかのプラグインとの組み合わせで動くかどうかを確かめる材料として使います。
インストール数や評価も、自分と同じ環境の利用者が付けたものとは限りません。必要な配置方法、見出しの除外、表示条件、更新状況、サポート情報。この5点を優先して比べるほうが、判断はぶれにくくなります。
テーマやサイト構築機能に目次が含まれている場合、追加のプラグインが不要なこともあります。
利用中のテーマ名とバージョンを確認し、公式マニュアルで目次機能の有無を調べてください。似た機能を重ねると、目次が二重に表示されたり、設定場所がわかりにくくなったりします。
導入前に確認したい7項目
プラグインを検索する前に、サイト側で決めておくことがあります。ここでは7つの確認点を、サイトの現状、表示条件と動作環境、読者側の見え方、戻せる準備という4つのまとまりに整理しました。
先に通しておくと、設定画面で迷う場面が減ります。
サイトの現状を先に確認する
最初に見るのは、テーマ、ブロック集、記事装飾プラグインに目次機能が含まれていないかどうかです。すでに使える機能があるなら、新しいプラグインを追加しなくても目的を満たせます。
あわせて見出し構造も見ておきます。目次は記事の構造をそのまま映すため、H2を大きな話題、H3をその補足として使えているか、見た目のためだけに階層を飛ばしていないかが点検の対象。元の記事構造の問題は、目次の設定では解決できません。
表示する条件と動作環境を決める
どの記事へ、見出しがいくつあれば目次を出すのか。全投稿に出すのか、長い解説記事だけにするのかを先に決めます。
自動挿入型で確認するのは、対象の投稿タイプ、最低見出し数、挿入位置の設定。ブロック配置型なら、誰がどの時点で目次を追加するかを編集手順へ組み込んでおきます。
動作環境の確認も、同じタイミングで済ませておきたいところ。WordPress.orgの公式ページには、必要なWordPress、PHP、動作確認済みバージョン、最終更新日が表示されます。自分のサイトの環境と照らし合わせ、古い環境へ無理に合わせるのではなく、更新計画も含めて判断するほうが安全です。
読者側の見え方を実機で確かめる
目次の項目が多いと、スマートフォンでは本文が始まるまでが長くなります。折りたたみ、表示する見出し階層、配置場所を調整し、代表記事を実機で確認してみてください。
キーボード操作や読み上げ環境での使い勝手も確認の対象です。目次リンクへキーボードで移動できるか、移動した先でどの見出しに来たかがわかるか、文字と背景のコントラストが十分か。ここはテーマやほかのプラグインの影響も受けるため、実サイトで見るしかありません。
問題が出たときに戻せる状態にしておく
導入前に確認しておきたいのが、ファイルとデータベースのバックアップです。設定画面の変更前後を記録しておくと、目次が二重になる、リンク位置がずれる、表示が崩れるといった問題を切り分けやすくなります。
一度に複数のプラグインやテーマ設定を変えず、目次だけを試す。この順序を守るだけで、原因の特定にかかる時間が変わります。
目次が表示されないときの確認順
目次が出ないとき、プラグインを入れ直す前に条件を上から順にたどると、原因を絞り込みやすくなります。
- プラグインが有効になっているか
- 対象の記事が投稿、固定ページ、カスタム投稿タイプのどれで、その投稿タイプが目次の対象に含まれているか
- 本文が見出しブロック、またはh2やh3などの見出しタグで作られているか
- 最低見出し数の条件を満たしているか
- 記事単位で目次を無効にしていないか、必要な位置にブロックやショートコードを置いたか
- キャッシュを削除し、ログアウトした状態でも確認したか
- テーマ標準の目次や別のプラグインと重複していないか
Easy Table of Contentsの公式掲載説明では、設定画面で対象の投稿タイプを決め、ページ内の見出しから目次を生成する流れが案内されています。
Table of Contents Plusの場合、初期状態の最低見出し数を満たさない短いテスト記事では目次が出ません。SimpleTOCは記事へブロックを追加する方式なので、有効化しただけでは目次が置かれない点に注意します。
リンクを押しても見出しの少し上や下で止まる場合は、固定ヘッダーの高さやテーマのCSSが影響していることがあります。
利用テーマの公式サポートでアンカーリンクや固定ヘッダーの設定を確認し、独自CSSを加える場合は変更場所と戻し方を記録しておいてください。
目次プラグインが向いている人と、別の方法が向いている人
自動挿入型が向いているのは、長い記事が多く、サイト全体で表示条件をそろえたい人です。
過去記事へまとめて目次を出したい場合も候補に入ります。導入時に見ておきたいのは、対象記事の範囲が広がりすぎていないかどうか。
ブロック配置型が合うのは、記事ごとに必要性を判断し、編集画面で位置や表示方法を調整したい人。ブロックエディターを中心に更新しているなら、記事作成の流れへ組み込みやすい方式です。
手動アンカーが向いているのは、対象ページが少なく、リンク文言と位置を細かく管理したい人です。サービス案内や長い固定ページを数本だけ運用しているなら、プラグインを増やさずに対応できます。
反対に、導入を急がないほうがよい場合もあります。短い記事が中心で目次の項目がほとんど出ない、利用テーマにすでに必要な機能がある、見出し構造が記事ごとにばらばらで先に整理が必要な状態。
ここでプラグインを足しても、効果は出にくいところです。WordPressやPHPが古く、候補プラグインの要件を満たさない場合もあります。制作会社や保守担当者がプラグイン構成を管理しているなら、追加を決める前に一度相談しておきたいところ。
私は、記事数よりも「更新する人が何人いるか」のほうが効く条件だと考えています。担当者が増えるほど、記事ごとの判断を人に委ねるより、表示条件を仕組みでそろえたほうが管理しやすくなるからです。
運用担当者が複数いるなら、H2が4個以上なら表示する、短いお知らせには入れない、といった線引きを先に共有しておくと、記事ごとのばらつきを減らせます。
まとめ
WordPressの目次は、機能の多いプラグインを選ぶところからではなく、更新方法から決めます。
多数の記事へ共通条件で出すなら自動挿入型、必要な記事へ編集者が置くならブロック配置型、対象が少なく手動で管理できるならHTMLアンカー。この対応関係が土台です。
Easy Table of ContentsとTable of Contents Plusは自動挿入を中心に調整でき、SimpleTOCはGutenbergのブロックとして配置する違いがあります。
導入前に確かめるのは、テーマの目次機能、見出し構造、対象の投稿タイプ、最低見出し数、WordPressとPHPの要件です。
最初の作業は、長い代表記事を1本選ぶことです。その1本で候補の表示、スマートフォンでの長さ、リンク移動、止めたいときの戻し方を試し、運用に合うと判断できてから対象を広げましょう。
迷ったら、サイト全体の設定より先に代表記事を1本決めるところから。そこで表示と戻し方を確認できてから範囲を広げると、やり直しの手間がかかりません。



