人間には「苦痛を避けて快楽を求める」という本能があります。
これは心理学の基本であり、人間行動の根本原則とも言われています。
例えば、ビジネスや自己啓発の世界でもよく耳にするフレーズですが、実際に日常生活を見渡してみると、この原則はいたるところで働いているのがわかります。
仕事をする際、「面倒だな」「つらいな」と感じることがありますよね。
すると、多くの人はその作業を後回しにし、先送りにしてしまいます。
なぜでしょう？
それは「苦痛を避ける」心理が働いているからです。
一方、好きなことや楽しいことならどうでしょう？
時間も忘れて没頭できるはずです。
「快楽を求める」心理が強く働いているからです。
これをビジネスに置き換えると、成功したければ、この心理を逆手に取ればいいわけです。
つまり、自分が避けてしまうような「苦痛」を感じる作業に対して、「快楽」を関連付けていけばよいのです。
例えば、「面倒な書類作業をしたらご褒美においしいスイーツを食べよう」と決めれば、その作業自体がスイーツを食べるためのステップに変わります。
すると、いつの間にか作業への抵抗感が薄れていき、習慣として身についていきます。
また、ビジネスで商品やサービスを売る際にも、この原則を活用できます。
顧客が持っている「苦痛」を取り除いてあげる、あるいは顧客が求めている「快楽」を提供することができれば、その商品やサービスは必ず売れるでしょう。
苦痛を避ける心理と快楽を求める心理は、どちらか一方だけが強く作用するわけではなく、常にセットで動いています。
つまり、何かを避ける行動をしているときは、必ずその反対側に求めているものが存在しています。自分が避けてしまう行動をリストアップして、その反対側に何があるのかを考えてみてください。
そこにあなたが本当に求めている快楽、つまり目標や夢が隠されているはずです。
避けてしまっている行動の先には、自分を成長させる大きなチャンスが眠っています。そこに「快楽」の動機付けを行うことで、行動を起こしやすくなるのです。
「苦痛を避け、快楽を求める」というシンプルな原則を、うまく自分の人生に活用していきましょう。
それでは。
