なぜ人は得するより損を避けることを選ぶのか?

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なぜ人は得するより損を避けることを選ぶのか?

2025/09/12

100円もらえる喜びと、100円失う悲しみ。
同じ100円なのに、なぜか失う方が辛く感じませんか?

実はこれ、人間の本能なんです。

心理学では「損失回避」と呼ばれていて、人は得る喜びより失う痛みを約2.5倍強く感じるそうです。

この心理を理解すると、ビジネスでも日常生活でも、いろんなことが見えてきます。

例えば、こんな経験ありませんか?

セールで「30%OFF」と書かれていてもそんなに心が動かないのに、「今日で終了」と書かれていると急に買いたくなる。

これがまさに損失回避の心理です。

「安く買える」という得より、「もう買えなくなる」という損失の方が強く心に響くんです。

私の友人が経営する英会話教室では、この心理をうまく活用しています。

以前は「今なら入会金半額」というキャンペーンをやっていました。でも、反応はイマイチでした。そこで表現を変えたんです。

「このキャンペーンを逃すと、来月から15,000円多く払うことになります」

同じ内容なのに、申込みが3倍に増えたそうです。

面白いですよね。得する金額は同じなのに、「損をする」という見せ方にしただけでこんなに反応が変わるんです。

株式投資でも同じことが起きます。

含み益が出ている株はすぐに売ってしまうのに、含み損の株はなかなか売れない。「損を確定させたくない」という心理が働くからです。

でも冷静に考えれば、将来性のない株は早く売って、他の株に投資した方がいいはずです。

それでも売れないのは、損失回避の心理が理性を上回ってしまうからなんです。

日常生活でもよくあります。

  • つまらない映画でも、チケット代がもったいないから最後まで見てしまう
  • 使わない会員権でも、解約すると損した気がしてずるずる続けてしまう
  • 合わない仕事でも、今までの努力が無駄になると思って辞められない

これら全部、損失回避の心理が働いているんです。でも、この心理を理解すれば、逆に活用することもできます。

例えば、部下のモチベーションを上げたい時。

「これをやれば評価が上がるよ」
より、
「これをやらないと遅れをとるよ」
の方が効果的かもしれません。

子供に勉強させたい時も、
「勉強すれば将来いい仕事に就ける」
より、
「勉強しないと選択肢が狭まる」
の方が響くかもしれません。

マーケティングでも同じです。

ダイエット商品なら、
「痩せて綺麗になれます」
より、
「このままだと健康を失います」

保険なら、
「安心が手に入ります」
より、
「万が一の時、家族が困ります」

投資なら、
「資産が増えます」
より、
「インフレで資産価値が目減りします」

こういう伝え方の方が、行動を促しやすいんです。

ただし、使い方には注意が必要です。あまりに恐怖を煽りすぎると、不信感を持たれてしまいます。

また、嘘や誇張は絶対にダメです。信用を失ったら、もう取り戻せません。

大切なのは、本当にお客様のためになることを、適切に伝えることです。

実際に失うリスクがあるなら、それをきちんと伝える。これは脅しではなく、親切なんです。

私も以前、歯医者に行くのをずっと先延ばしにしていました。「痛くないから大丈夫」そう思っていたんです。

でも、ある時歯医者さんに言われました。
「今治療すれば1本で済むけど、放置すると隣の歯も悪くなって、3本治療することになりますよ」

この一言で、すぐに治療を決めました。失うものが明確になったから、行動できたんです。

損失回避の心理は、誰にでもあります。それを否定する必要はありません。むしろ、うまく付き合っていくことが大切です。

自分の中にある損失回避の心理を理解して、本当に大切なものを失わないように。

そして、人に何かを伝える時は、得することだけじゃなく、失うリスクも適切に伝える。これができれば、自分も相手も、より良い選択ができるようになります。

人は失う痛みに敏感です。
でも、それは大切なものを守ろうとする本能。

この心理を理解して、上手に活用していきましょう。

それでは。

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よぴ(管理人)

サイト「インターネットビジネスの世界」運営者。ビジネスプロデューサー、著述業。メルマガやブログを書きながら、好きなことをしてのんびりと生きています。