少し早いですが2024年のインターネット業界の見通しについて、現状や世間の予測を交えながら2024年も伸びていきそうな業界について考えていきます。
インターネット業界は、データ分析やコロナ禍でのオンライン消費、5GやAIなどの技術革新などにより、様々な分野で大きな成長を遂げると予測されています。
モノのインターネット(IoT)市場は、データ分析と分析の統合に対するニーズの高まりにより、2024年までに1,599.3億米ドルに達すると推定されています。IoTは、スマートシティやスマートホーム、スマートファクトリーなど、さまざまな産業や社会課題の解決に貢献する可能性があります。
インターネット広告市場は、コロナ禍でのオンライン消費や動画・ソーシャルメディア広告の活用などにより、2020年度の約2.1兆円から2024年度には約3.3兆円まで拡大すると予測されています。インターネット広告は、消費者と企業とのコミュニケーションやブランディングを強化する効果的な手法として注目されています。
デジタルサイネージ広告市場は、5GやAIなどの技術革新や都市開発などにより、2020年の516億円から2024年には1,022億円と倍増する見通しです。デジタルサイネージ広告は、屋外や店舗内などで高品質かつ多様なコンテンツを提供し、消費者の注目を集める革新的なメディアです。
ICT・メディア市場全体では、クラウドサービスとIoTが主要な成長分野であり、前者は2018年度の約2.9兆円から2024年度には約5兆円へ、後者は2018年度の約4.3兆円から2024年度には7.5兆円を超える規模へと成長する見込みです。ICT・メディア市場では、IT/通信/ネット業界が10種類あることがわかっており、それぞれが相互連携しながらイノベーションを生み出しています。
今後も伸びていきそうな業種
これらを踏まえると、2023年の流れがそのまま2024年にも引き継がれていくのではないでしょうか。(※2023年3月13日執筆時点)
芽生えたばかりのAI業界が形を変えて発展していくでしょう。実際にはもっと前から芽生えていたわけですが、世間的な認知としては2023年に入ってすぐくらいから多くの人に知られるようになったため、芽生えた時期を設定するとすればこの時期が適切じゃないかと考えています。
「形を変えて」というところがミソで、多くの企業がAIを取り入れた上でのサービス提供やプラットフォーム提供になっていくことと思います。
なお、インターネット業界は、BtoB(企業向けサービス)とBtoC(一般消費者向けサービス)の両方で成長が見込まれる業界です。BtoBでは、ホームページの制作やビジネス用クラウドサービスなどが需要が高まっており、BtoCでは、SNSや動画配信、ポータルサイト運営などが人気を集めています。
特に注目されているのが、「キャッシュレス決済」 の分野です。コロナ禍でのオンライン消費や感染防止対策などにより、キャッシュレス決済の利用者数や決済額が増加しています。インターネット業界を牽引する楽天やリクルートHD、Zホールディングスなどは、この分野で競争を繰り広げており、今後もさらなるイノベーションが期待されます。
また、「ネット広告」 も今後伸びていくことが予想されます。テレビよりもYouTubeを見る人が増えたり、テレビショッピングよりもネット通販で買い物をする人が増えたりしています。このように消費者のメディア嗜好や購買行動が変化しているため、インターネット上で効果的な広告を提供することが重要になっています。
2024年を迎える前の2023年の下半期でガラッと流れが変わる可能性もあります。2023年下半期の各企業、各業界のスピード感に注目しながら2024年の見通しを固めていきたいところです。