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ボリンジャーバンドとは?初心者でもわかる設定方法と売買タイミング(キホン)

ボリンジャーバンドとは?初心者でもわかる設定方法と売買タイミング(キホン)
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株式投資を行う上で、テクニカル分析(過去の価格変動や出来高のデータを基に今後の値動きを予測する手法)は多くの投資家に活用されています。

なかでも「ボリンジャーバンド」は、相場のボラティリティ(価格変動の幅)を視覚的につかむ手段として人気の高い指標です。

移動平均線の上下に「標準偏差」の概念を取り入れたバンド(帯)を描画することで、株価がどのあたりの水準まで上下しやすいかを推定します。

本記事では、投資初心者の方でも理解しやすいよう、ボリンジャーバンドの基本的な仕組み、活用方法、注意点を詳細かつ具体的に解説していきます。

実際の相場でどのようにボリンジャーバンドが使われてきたのか、歴史的な局面におけるリアルな事例にも触れながら、初心者の方がつまずきやすいポイントをカバーしていきます。

1. ボリンジャーバンドの基本

1-1. ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンドは、アメリカの投資家ジョン・ボリンジャー(John Bollinger)氏によって考案されたテクニカル指標です。

株価チャートに表示される移動平均線(SMA: Simple Moving Average)の上下に、標準偏差(σ:シグマとも表記)を利用した複数のバンドを描き、その幅によって株価の相対的な位置やトレンドの強弱を判断するものです。

標準偏差とは、データ(ここでは株価)の散らばり具合(変動の大きさ)を表す統計指標です。具体的には、値動きが激しいと標準偏差は大きくなり、値動きが緩やかな場合は小さくなります。

ボリンジャーバンドでは、移動平均線から上下に ±1σ、±2σ、±3σ などの幅を持つバンドを描き、その間に収まる確率をおおまかに捉えようとします。

たとえば、正規分布においては ±2σ の範囲内にデータが収まる確率は約95%と言われていますが、ボリンジャーバンドもこの性質を利用し「株価は ±2σ のバンド内に大半の時間存在する」と想定するわけです。

1-2. なぜボリンジャーバンドは注目されるのか

ボリンジャーバンドが注目される理由としては、以下のような点が挙げられます。

  1. 価格変動の幅を視覚的に把握できる
    バンドの広がりや狭まりを見るだけで、現在の相場がどのくらいボラティリティがあるのかが簡単にわかります。

  2. トレンド分析に加えて、逆張りや順張りの目安にもなる
    バンドの端(±2σや±3σ付近)に達した際は、価格が行き過ぎ(買われすぎ・売られすぎ)のサインと考えられ、逆張りのきっかけとして利用する投資家が少なくありません。

    また、バンドが大きく広がり始める局面ではトレンドが加速している可能性があり、順張りの目安とされることもあります。

  3. 単純移動平均線と併用しやすい
    ボリンジャーバンドはもともと移動平均線を基に作成されるため、移動平均線との位置関係や、ほかのオシレーター系指標などと組み合わせることで多角的な分析ができるようになります。

2. ボリンジャーバンドの計算方法と構成要素

ボリンジャーバンドは大きく分けて「中心線(ミドルバンド)」「アッパーバンド(上方)」「ローワーバンド(下方)」の3つ、場合によっては ±2σ の他に ±1σ、±3σ など複数のバンドで構成されます。

ここでは代表的な設定である「±2σバンド」を例に、計算方法を簡単に見てみましょう。

  1. 移動平均線(SMA)を算出

    • 例として「20日単純移動平均線(20日SMA)」を利用する場合、過去20営業日の終値を合計し、20で割った値が中心線(ミドルバンド)となります。
  2. 標準偏差(σ)を算出

    • 同じく過去20営業日のデータ(終値)から、標準偏差を計算します。標準偏差の具体的な算出式はやや複雑ですが、簡単に言うと「各日の株価と移動平均との差」の二乗平均の平方根です。
  3. アッパーバンド(上方)とローワーバンド(下方)

    • アッパーバンド(+2σバンド)は「中心線 + 2 × 標準偏差」
    • ローワーバンド(-2σバンド)は「中心線 – 2 × 標準偏差」

計算式だけ聞くと難しく思えるかもしれませんが、実際は多くのチャートツールでボリンジャーバンドをワンクリックで表示できるようになっています。

自分で一つひとつ計算する必要はないので、初心者の方でも安心してください。

3. ボリンジャーバンドの基本的な見方

3-1. バンドの収縮(スクイーズ)と拡大(エクスパンション)

ボリンジャーバンドは、株価の変動幅(ボラティリティ)が小さいときは標準偏差が小さくなるため、バンドが狭まるように見えます。

この状態を「スクイーズ(収縮)」と呼びます。逆に、株価の変動幅が大きくなると標準偏差が大きくなり、バンドが広がる状態を「エクスパンション(拡大)」と呼びます。

  • スクイーズ
    相場が長いこと方向感なくもみ合い、ボラティリティが低下している状況を示します。この状態が長く続くと、エネルギーを溜め込んでいると考えられ、やがて株価が大きく動く前触れになることが多いです。

  • エクスパンション
    相場に大きな材料が出て、値動きが激しくなる局面を示します。こうした場面では、トレンドが強く出やすいため、順張りで乗るチャンスと捉える投資家も多くいます。

3-2. ±2σバンドへのタッチ

ボリンジャーバンドでは ±2σバンドの範囲内に価格が収まる確率を約95%とする考え方が一般的です。

そのため、株価が +2σ バンドに到達したり、あるいは超えると「買われすぎ状態」、-2σ にタッチしたり超えたりすると「売られすぎ状態」と見なすことができます。

こうした考え方から、+2σ をタッチすれば逆張りで売りを検討したり、-2σ にタッチすれば逆張りで買いを検討するケースがあります。

ただし、この「95%」という数値は正規分布に基づく理論上の確率であり、現実のマーケットでは必ずしもピタリと当てはまるわけではありません。

また、価格が -2σ を大きく割り込んだまま、さらに下落トレンドが継続してしまうこともあるので、ボリンジャーバンドを使う際は「無条件で逆張りすればよい」というわけではない点に注意が必要です。

3-3. ボリンジャーバンドを用いた順張りの考え方

ボリンジャーバンドは逆張りだけでなく「順張り」の材料としても使われます。

たとえば、強い上昇トレンドに入った銘柄では、株価が上方バンド(+2σ近辺)をバンドウォークしながら上昇していくことがあります。これは価格がバンドの上限付近に張り付きながら推移し続ける現象で、「一見すると買われすぎにも見えるが、実際には強い買いが続いている」状態とも言えます。

バンドウォークが始まった局面で逆張りの売りを行ってしまうと、相場の勢いに負けて大きな損失を招く恐れがあります。

同様に、強い下落トレンドの場合は株価が -2σ 付近をバンドウォークしながら下落していくため、早期に買い向かってしまうと痛手を被る可能性も高いです。

つまり、ボリンジャーバンドを活用する際は、「バンドタッチ=すぐに反転」と決めつけないで、相場の勢いを確認しながら判断することが重要になります。

4. ボリンジャーバンドの売買シグナル例

ここでは、ボリンジャーバンドを活用した代表的な売買シグナルをいくつか紹介します。

ただし、実際のトレードではこれらのシグナルだけを鵜呑みにするのではなく、出来高や他のテクニカル指標、企業のファンダメンタルズなども考慮した総合判断が不可欠です。

4-1. 逆張りシグナル

  • +2σ(もしくは+3σ)タッチで売りを検討
    株価が急騰して +2σ や +3σ を突破した場合、一時的に過熱感があると判断し、利益確定売りをする手法です。

    ただし、強い上昇トレンドではバンドウォークが続くことがあるため、早すぎる売却で大きな上昇の波を逃してしまうリスクもあります。

  • -2σ(もしくは-3σ)タッチで買いを検討
    株価が急落して -2σ や -3σ を割り込んだ場合、一時的に売られすぎとみなし、安値拾いを狙う手法です。

    しかし、下落トレンド中のバンドウォークでは、-2σ を超えてさらに下が続くケースもあるので注意が必要です。

4-2. 順張りシグナル

  • バンドウォークの発生を確認し、トレンドに追随
    上昇トレンドで株価が +2σ 付近に沿って推移し始める(いわゆるバンドウォーク)場合、逆張りで売るのではなく、むしろ買い増しや新規の買いを検討する投資家もいます。

    ボリンジャーバンドが拡大(エクスパンション)している状況下でのバンドウォークは、強いトレンドの証拠と捉えられることが多いです。

  • センターバンド(移動平均線)への押し目・戻り目を狙う
    上昇トレンドにおいて、株価が一時的にセンターバンド(20日SMAなど)まで押してきたときに買いを仕掛けるパターンです。

    相場が上向き基調なら、センターバンドがサポートラインとして機能しやすいと考えられます。反対に、下降トレンドならセンターバンドがレジスタンスとして機能しやすいです。

5. 実際の相場におけるボリンジャーバンド活用事例

5-1. 大きなニュース発表前後の急騰・急落局面

企業決算や重大な経済指標(米国雇用統計など)が発表されると、値動きが激しくなりやすいです。

たとえば、サプライズな好決算で株価が急騰し、+2σ を大きく上抜けて拡大しながらバンドウォークを始めることがあります。

こうした局面では短期的には過熱感が出るものの、ポジティブな材料が大きい場合はさらに上昇していく可能性があるため、逆張りすると痛手になることもあり得ます。

一方、想定を大きく下回る決算が出た場合には -2σ バンドを突破して大幅下落が続くことも多く、安易な買い下がりは危険です。

5-2. ボラティリティが低いときのスクイーズ後の急変

相場全体が安定していて、大きなニュースもないときはボリンジャーバンドが非常に狭いレンジで推移する(スクイーズ)が続きます。

しかし、何かをきっかけに相場が動き出すと、バンドが急激に拡大しながら価格が一方向に走ることがあります。

過去の実例としては、為替市場で長期間もみ合っていたドル円が、米国の利上げの思惑ニュースをきっかけに大きく円安方向へバンドウォークしたケースが挙げられます。

株式相場でも、政治的な出来事(選挙結果や金融緩和策の発表など)をきっかけにスクイーズ状態からエクスパンションへ移行するケースが多々あります。

5-3. リーマンショックやコロナショック時の急落局面

リーマンショック(2008年)やコロナショック(2020年)といった世界的な金融危機では、相場全体が急落し、ボリンジャーバンドも大きく拡大して下方向へバンドウォークした期間がありました。

このような局面では、-2σ や -3σ を割り込んだ状態が続き、逆張りで買ってもさらに下落する「落ちるナイフをつかむ」ような形になるリスクが大きいです。

ボリンジャーバンドを見て「売られすぎだ」と思っても、マーケット全体のパニック売りによって予想以上に下がり続けることがあるため、リスク管理の重要性を改めて学ぶ機会でもあります。

6. ボリンジャーバンドと他の指標との組み合わせ

ボリンジャーバンドは、それ単体でも相場のボラティリティとトレンドを把握するのに有効な指標ですが、騙しを減らし、より精度の高いトレードを行うために他のテクニカル指標やファンダメンタルズ分析と組み合わせるのが一般的です。

ここではいくつか代表的な組み合わせを紹介します。

6-1. オシレーター系指標(RSI、ストキャスティクスなど)

RSI(Relative Strength Index)やストキャスティクスは、株価の「買われすぎ・売られすぎ」を数値的に示すオシレーター系指標です。

ボリンジャーバンドで ±2σ バンドに触れた際、同時にRSIが70以上(買われすぎ水準)になっているようであれば、その後の反転が起こりやすいと判断する材料になります。

逆に、-2σ バンドに株価が位置していて、RSIが30以下(売られすぎ)であれば、短期的な反発の可能性をうかがうこともできます。

ただし、強いトレンド下ではRSIが買われすぎ・売られすぎ状態を長時間維持することもあるため、過信は禁物です。

6-2. 移動平均線との併用

ボリンジャーバンド自体が移動平均線を基に算出されているため、中心線(ミドルバンド)以外にも、短期・中期・長期の移動平均線を併用し、総合的に相場の方向感を探る投資家も多いです。

たとえば、長期移動平均線(75日や200日など)が上向きかつ株価がその上に位置している場合は、上昇トレンドと判断できます。そ

のうえで、ボリンジャーバンドの -2σ 付近まで一時的に調整したところを押し目買いするなど、移動平均線とボリンジャーバンドを組み合わせたトレード戦略が考えられます。

6-3. MACDとの組み合わせ

MACD(Moving Average Convergence Divergence)は、短期と長期の指数平滑移動平均線の差をベースに作成されるトレンド系指標です。

MACDが上昇傾向を示しているところで、ボリンジャーバンドの下バンド(-2σ 付近)に株価が位置している場合には、相場の反転上昇が近いかもしれないと判断材料になります。

逆に、MACDが下降クロス(弱気サイン)を示しているときに +2σ を超えた株価であれば、一時的に反落する可能性があるとも考えられます。

MACDはトレンドの変化を捉えやすい指標なので、ボリンジャーバンドの逆張りシグナルや順張りシグナルを補強する意味で活用されることが多いです。

6-4. ファンダメンタルズ分析

テクニカル分析だけでなく、企業業績や経済情勢などのファンダメンタルズ分析を組み合わせると、さらに精度の高い投資判断が可能になります。

たとえば、業績が右肩上がりで好調な企業が一時的に -2σ バンドまで売り込まれた場合、割安感から買いを検討する余地があります。

逆に、業績に不安がある銘柄が +2σ バンドを超える急騰をみせたとしても、楽観的に飛びつくのはリスクが高いかもしれません。

ボリンジャーバンドによるテクニカル的な分析に、ファンダメンタルズ視点を加味することで、投資判断の裏付けを強化できます。

7. ボリンジャーバンドの注意点とリスク管理

ボリンジャーバンドは多くの投資家に利用される優れた指標ですが、過信は禁物です。

以下のような注意点をしっかり押さえておく必要があります。

7-1. 必ずしも正規分布通りに動くわけではない

ボリンジャーバンドは「±2σ の範囲内に株価が約95%の確率で収まる」という考え方をベースにしますが、金融市場の価格変動は必ずしも正規分布に従っていないことが多いです。

想定以上に株価が一方向へ走ってしまうことも少なくありません。特に重要なニュースや相場のパニック状態では、ボリンジャーバンドを大きく逸脱した値動きが起こり得ます。

7-2. バンドウォーク時の逆張りは危険

ボリンジャーバンドの上限(+2σ など)や下限(-2σ など)に到達したからといって、すぐに反転するとは限りません。

トレンドが強いときはバンドウォークが発生し、バンドの端に沿った形でしばらく同じ方向に価格が動き続けることがあります。安易な逆張りは大きな損失に繋がる可能性があるため、トレンドを見極める必要があります。

7-3. スクイーズ後の急変には素早い対応が必要

バンドが収縮(スクイーズ)している状態は、いずれ大きく相場が動く前兆とも考えられます。実際にスクイーズからエクスパンションへ移行すると、株価が急騰あるいは急落するケースが多いです。

こうした急変に乗って利益を得るには、事前にシナリオを立てておくこと、そして相場が動いた際には素早く対応できる準備が欠かせません。

7-4. リスク管理と損切りの徹底

ボリンジャーバンドでシグナルが出たとしても、必ず儲かるわけではありません。むしろ、強いトレンドや突発的なニュースによって読みが外れることも多々あります。

そうしたときに大きな損失を被らないよう、損切りラインをあらかじめ設定しておき、ルールに従って機械的に撤退することが重要です。

投資は常にリスクがあるものだと理解し、確率的思考で取り組みましょう。

8. まとめ

ボリンジャーバンドは、移動平均線を中心に上下に標準偏差を加減したバンドを描画することで、価格変動の幅とトレンドを視覚的につかむためのテクニカル指標です。

相場のボラティリティや、価格が買われすぎ・売られすぎのどちらに近いかを把握しやすい反面、「必ず ±2σ の範囲内に収まる」「バンドにタッチしたら必ず反転する」といった過度な期待を抱くと痛い目を見ることがあります。

以下に、本記事の要点を整理しましょう。

  1. ボリンジャーバンドの仕組み

    • アメリカのジョン・ボリンジャー氏が考案。
    • 中心線(移動平均線)と、上下に配置される標準偏差(±1σ、±2σ、±3σなど)で構成。
    • ボラティリティが高まるとバンドが拡大、落ち着くと収縮(スクイーズ)する。
  2. 基本的な見方

    • ±2σ バンドを超えると「買われすぎ」「売られすぎ」と見なすケースが多い。
    • 強いトレンド時にはバンドウォークが発生し、バンドに沿って価格が一方向に動く。
    • バンドが収縮(スクイーズ)した後は、エクスパンションとともに大きな値動きが起きやすい。
  3. 売買シグナル例

    • 逆張り:±2σ タッチや±3σ 突破時に反転を狙う。
    • 順張り:バンドウォークの開始を捉えてトレンドに乗る、あるいは移動平均線までの押し目・戻り目を狙う。
  4. 他の指標との併用

    • RSIやストキャスティクス(オシレーター系)との組み合わせで買われすぎ・売られすぎをより精緻に判断。
    • MACDや移動平均線と組み合わせてトレンドの方向感や転換を補強。
    • ファンダメンタルズ分析を加味して銘柄選びのリスクを下げる。
  5. 注意点とリスク管理

    • 市場は必ずしも正規分布に従わず、想定を超えた急騰・急落が起こり得る。
    • 強いトレンドではバンドウォークにより逆張りが裏目に出やすい。
    • スクイーズ後の急変に対応できるよう準備を怠らない。
    • 損切りなどのリスク管理を徹底し、過信しないこと。

ボリンジャーバンドはテクニカル分析を学び始めた初心者でも理解しやすく、移動平均線と同じ感覚でチャートに表示できるため導入が容易です。

しかし、本来は「価格の分布を標準偏差で捉える一つの試み」にすぎず、それだけで完璧に相場を予測できるわけではありません。

株式投資は不確実性が高い世界なので、複数の分析手法を総合的に用いてシナリオを立て、予想が外れたときにどう対処するかも含めて計画を立てておくことが大切です。

投資初心者の方は、まずは自分が興味を持った銘柄や市場のチャートにボリンジャーバンドを表示してみましょう。

バンドがどのように広がったり狭まったりするのか、株価が上限や下限に達したときに実際の値動きはどうだったのかを観察してみると、理論だけでなく実践感覚を養うことができます。

少額の資金から試しながら、経験を積んでいく中で徐々に使いこなし、他のテクニカル指標やファンダメンタルズ分析と組み合わせて、より確度の高い投資判断ができるようになるでしょう。

最後に、ボリンジャーバンドを使う際に覚えておきたいのは「ボリンジャーバンドに逆らうのではなく、活かす」というスタンスです。

株価がバンドに張り付くバンドウォークが始まっているのに、単に「2σを超えたから売りだ」という固定観念にとらわれていると、大きなトレンドに乗れないまま損をしてしまうかもしれません。

一方で、暴落局面で「-2σまで落ちたからもう反発するはず」と安易に買うと、さらなる下落の波に巻き込まれることもあります。ボリンジャーバンドが示すのは「今の価格変動の状態」であって、最終的にどう行動するかは投資家自身の判断次第です。

ぜひボリンジャーバンドのメカニズムを理解したうえで、「相場のボラティリティやトレンドを客観的に把握するツール」として、他のテクニカル指標やファンダメンタルズ情報と併用してみてください。

そうすることで、より冷静かつ計画的な投資戦略を立てられるようになるはずです。

ボリンジャーバンドの持つ特徴をしっかり理解し、自分の投資スタイルに合わせて使いこなしていきましょう。

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